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気刊びびび

なんか気が向いたら書く。

誰も幸せにならない日記

 働いて音ゲーした。もう定型文になりつつあるぞ。明日も働いて音ゲーする予定だ。なんだこの人生。そういうわけで、毎日同じことの繰り返しでは特に書く内容もない。書く内容がないのはいつものことなんだけどね。とりあえず今日あったこと。今日あったこと……うーん、寒かったくらいしか特に思いつかない。今日は本当に寒かった。自分しか見ない日記ならまだしも、みんなに見せる日記で「寒かった」とか天候のことを書いても、「知ってるよ……」としかならないし本当に誰も幸せにならない。いや待て、誰かが幸せになる日記ってなんなんだ。そっちの方が気になるぞ。

 誰かが幸せになる日記。なんかつまらないショートショートのタイトルみたいだ。週刊ストーリーランドでアニメ化されるタイプの、いい話っぽいやつ。主人公はうだつの上がらない20代後半の男性で、ブライダル系の企業に勤めてる。ノルマが達成できなくて上司には白い目で見られるし、大学の頃から付き合っていた彼女には別れ話を切り出されるし、もう散々だ。今日も残業を終えて疲れ切って帰路についていたところ、ガード下で妙なものを売っている老婆を見かけた。まるで物乞いのような状態で、道路脇に貧しいシートを一枚引いただけの露天商。おまけにこの時間だ。いったい誰を相手に商売するつもりなのか。売っているものは……
「誰かが幸せになる日記?」
 面食らい、男は思わず声に出す。
「ばあさん、この日記、一体何なんだい」
「誰かが幸せになる日記でございます」
 老婆の要領を得ない返答に、男は首をかしげて聞き返す。
「だから、それってどういう意味なの」
「それはお買いになった方だけが分かるのでございます」

 飽きた。